サンセール、パスカル・コタ
パスカル・コタ(Pascal Cotat – Sancerre)
世界最高峰ソーヴィニヨン・ブランを味わう、稀少な機会
パスカル・コタ ― サンセールの魂
ロワール河畔の小さな村シャヴィニョル。キンメリジャン石灰岩に根を下ろした急斜面で、コタ家は長年にわたり、サンセールの中でもひときわ個性豊かなワインを生み出してきました。今日では「パスカル・コタ」の名のもと、その伝統はわずか約2.3〜2.5ヘクタールという極めて小さな規模で受け継がれ、長期熟成に耐えるソーヴィニヨン・ブランが造られています。多くの人が、アペラシオンを代表する偉大な白ワインのひとつに数えています。
近年、ソーヴィニヨン・ブランと言えば、メトキシピラジンに由来する鋭く青い香りを持つスタイルが主流となり、しばしば未熟なニュアンスと結びつけられがちです。パスカル・コタのアプローチは、そうした現代的スタイルとは意図的に一線を画すものです。ブドウはあくまで完熟したフェノール成熟を待って収穫され、ワインはしばしば樽も用いながら伝統的な手法で醸造・熟成されます。目指すのは、一次的な青さではなく、質感と奥行き、そして純度。その結果生まれるサンセールは、豊かな厚みと張りのある酸、精妙なミネラル感が見事に溶け合い、何十年にもわたり優雅に熟成していくポテンシャルを備えています。
白ブドウの中で、シャルドネとソーヴィニヨン・ブランは、世界でもっとも重要かつ表現力豊かな二大品種と広く認識されています。それぞれが多くの産地で、高い次元でテロワールを映し出すことができるからです。その中でもソーヴィニヨン・ブランは、サンセールにおいて最も古典的で完成度の高い姿のひとつを示します。キンメリジャンを含む石灰質土壌、とりわけ「テール・ブランシュ」と呼ばれる白い土壌が、精緻な骨格とキャラクターを備えたワインを形づくるのです。
こうした風土の中で、パスカル・コタのワインは、評論家やインポーター、ソムリエから、サンセールにおける純粋な辛口ソーヴィニヨン・ブランのベンチマークとして、しばしば名指しで語られます。多くの愛好家にとっては、この品種が世界のどこで造られているワインよりも、きわめて独自性の高い存在と言えるでしょう。生産量はごくわずかで、輸出される本数も極めて限られているため、1本1本がこの偉大なテロワールにおける、完熟したソーヴィニヨン・ブランの真価を体験できる、稀少なチャンスとなっています。
テイスティングノート
輝きと透明感のあるグリーンを帯びた明るめのイエローの色調です。
香りは、熟した黄桃やネクタリンの様なストーンフルーツの印象とグアヴァフルーツやパッションフルーツなどのトロピカルフルーツ系などの果実香を中心にエストラゴンなどのグラッシーさが加わり強めのアロマを放ちます。スワリングをするとマリーゴールドを連想させる黄色い花や蜜のニュアンスも加わり濃厚さが増して行きます。さらに湿った石灰などのミネラル感が穏やかに続きます。
味わいは、熟した果実味のアタックからエレガントな酸味が広がりコクのある苦味を余韻で感じ、ややふくよかなバランスのテクスチャーとなります。アフターでは熟した黄色系果実やハーブの印象に蜜っぽさが口中で広がり心地の良い余韻を長めに感じます。
綺麗に熟した果実感とハーブの香りを楽しむ為に中ぶりの縦長のグラスで10〜12℃くらいの温度で楽しむことがおすすめです。
飲用温度
冷やし過ぎずに楽しみたい。10〜12度くらい
ペアリング
ホタテ貝の香草を使った柑橘とハチミツ風味のマリネ
鶏胸肉のロースト ハニーマスタード風味
